【都立高 受験】一般入試 共通国語 大問3 傾向と対策

受験

こんにちは、みーです!

今回は都立共通国語の大問3(文学的文章の読解)について、

傾向と対策を紹介していきます。

なお、都立共通国語全体の傾向と対策をまとめた記事はこちらです。

実際の試験問題も東京都教育委員会のホームページから見られます。

題材(文章):中高生が成長する物語

大問3では文学的文章の読解問題が出題されます。

具体的にどのような文章かというと中学生に近い年代(小学生~高校生)が主人公の作品がほとんどで、受験生が共感をもって読めるよう選ばれていることがうかがわれます。

また、物語の大筋の流れとしては、主人公(たち)が何かしらの試練にぶつかり、それを乗り越える(=成長する)物語が好まれます。

受験の文章では、「少年の日の思い出」タイプ(バッドエンドに近い、読後に読者に考えさせる)の文章よりも「走れメロス」タイプ(分かりやすいハッピーエンド)の文章が好まれるのです。文章の中でマイナスな状態からプラスの状態へと変化していくのです。

そのため、文章を読み進める際には主人公がどのような試練を乗り越え、どのように成長していくかを意識することで、受験国語の文学的文章のパターンに気づけるでしょう。

設問:気持ちについての選択問題

大問3の設問は、H27年度入試でマークシートが全面的に導入されて以来、全て選択問題となっています。

問われる内容は、本文に傍線が引かれ

  1. このときの~気持ちに最も近いもの
  2. 読み取れる~の様子として最も適切なもの
  3. ~したわけとして最も適切なもの
  4. この表現について述べたものとして最も適切なもの

のいずれかを選ばせるものです。

しかし、人間の心の動きというのは

 出来事→心情の変化→発言・行動・様子

というように変化していくので1だけでなく2と3も実質的には気持ちに関わる問いであるといえます。

そのため、文章を読み進めていく際には、登場人物の気持ちの変化を意識することが大切です。

「表現について」は「印象的」!

また、4の「表現について述べたもの」を選ぶ問題は、都立国語特有の設問であるとよく言われています。

実はこの問題には裏ワザがあってこれまでの過去問でほとんどが「印象的に表現している」という選択肢が正答になっているのです。

この「表現について」の問いでは

「印象的」「写実的」「説明的」

などの選択肢が設けられますが、なぜか「印象的」が正答になります。

これは、文学的文章では比喩的な表現に着目してほしいためにそのような文に傍線が引かれがちなことと、大抵の表現は「印象的」とすれば間違いにはならないことが理由であると考えられます。

そのため、「表現について」の問いでは

  1. まず「印象的」の選択肢を確認
  2. その選択肢に明らかにおかしな内容がないか
  3. 念のため他の選択肢も確認

の流れで選択肢を選べばほぼ間違いないでしょう。

一つの選択肢が3行!?

ここ何年かの傾向として、大問3の問5の問題の選択肢が一つ3行と長い点が特徴的です。恐らく平均点を下げようという意図でしょう。(マークシート導入以前は大問3の問5は記述式だったので)

全ての選択問題にいえることですが、ここで特に意識してほしいのは

 選択肢の最後を比べる

ということです。

選択肢というのは、基本的に正答は一つでそれ以外は間違いです。

間違いの選択肢は、出題者が受験生を惑わすためのワナがたくさん仕掛けられているのです。

だからこそ、問題を解く側は

  1. 自分である程度正答を想像してから選択肢を読む
  2. 選択肢の最後の方(述部)を比べる

これらの姿勢をもって臨むことが望ましいです。

1は国語が苦手な生徒にとっては難しく、年度の早い時期から訓練する必要がありますが、2については即効性のあるテクニックだと思います。

文法的な話ですが、日本語は述語が必ず文の最後に置かれる言語であり、その述語が文全体の意味を背負います。すなわち、日本語は文の最後が一番重要だということです。

そのため、国語に限らずあらゆる科目の選択問題に対するテクニックとして

 選択肢の述部(述語のまとまりの連文節)を比べる

はとても有効なものになります。

選択肢の作り方として、間違いの選択肢では前半部分に魅力的(「これが答え!」と思わせる)な言葉を入れて、後半や述語の部分で本文と食い違う言葉を入れる場合が多いです。

逆に正しい選択肢では、前半で受験生を不安にさせる(本文にはないけどしっかりと言い換えになっている)言葉を入れて、述語の部分は間違いなく正しい言葉を入れます。

このような出題者の視点を意識して、選択肢の最後に注目しましょう。

傾向や正答率から

過去問分析をしていくと、大問3は全体的に正答率が高くなっていることが分かります。

そのためここでいかに落とさず、いかに稼ぐかが重要です。

しかし大問3を解いた後には大問4と5とさらに二つの文章が待ち受けているだけでなく、200字作文も書かなければいけません。

平成31年度の文章は中学生には難しく感じてしまうような作品から出題されました。

そうすると、たとえ思うように解けなかったとしても立ち止まって悩みすぎずに時間を意識して解き進めることが最優先になります。

大問3は10分前後で終わらせたいので、

 漢字を含めて長くても15分以内で切り上げること

を意識すると良いでしょう。

まとめ

ここまでのポイントをまとめます。

  • 登場人物の「気持ち」に着目して読み進める。
  • 主人公の マイナス→プラス の変化(=成長)と、試練を意識する。
  • 「表現について」の問題は「印象的」の選択肢をチェックする。
  • 選択肢の最後(述部)を比べる。
  • 時間の意識を忘れず、漢字を含め15分以内に収める。

これらのことを意識して、大問3を得点源にしていきましょう!!

最後まで読んでいただきありがとうございます。

それでは!

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